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3/07/2016

Canterbury Earthquake Memorial Garden, Competition Proposal







Christchurch Central Development Unit主催の国際コンペに応募した案です。
ニュージーランドのカンタベリー地方で2010年に起きた地震のより大きな被害を受けたクライストチャーチ市に建設予定の記念公園のデザインが募集されました。
以下の文章は提出した提案を和訳したものです:

記憶を残す場所
クライストチャーチ・メモリアルガーデン・地震記念公園

2010年から始まったカンタベリー地震の災害は街の規模を超え、コミュニティを結束させた。
命を落とした185人の犠牲者を記憶に残す記念碑の建設でも、人々の団結を再起させられる建築を提案する。

犠牲者の命を象徴する185本の木の柱は隣接しながら壁を作り、記念公園の中心に正方形を出現させる。
柱は人々が静かにそれぞれの想いを巡らす事が出来る場所、「記念碑の庭」を構成する土壁の内側の仕上げを生む「型」となる。
地元の土を材料として土壁を構築する際には犠牲者の家族を始め街のコミュニティがシャベルを手に、型枠の中に土を入れていくよう呼びかけをする。

型枠の一部である185本の柱がやがて外された時、そこはVoidとなり、「Loss」を意味する事となる。
取り除かれた柱は層状の壁に溝彫り仕上げを残し、美しいオブジェクトを生み出す過程に重要な貢献をすると同時に、物理的にも視覚的にも地震によって奪われた命の「跡」が建築の一部として残る事を可能とする。
柱の記憶により生まれた各「溝」には犠牲者一人一人の名前を掘ることによって、このオブジェクトを公園の中心となる記念碑とする。
平和で穏やかな記念碑の中庭の中心部から出る一本の噴水は街が共有する「喪失」を象徴し、水路はやがて細い小川を辿りAvon川へとより広いランドスケープと繋がる。

型枠として使われた185本の柱はランドスケープされた敷地内のあらゆる場所へ散らばり、曖昧にも様々な空間を形作る「点」となる。
それぞれの柱は「存在」する事により記念碑の建設を支え、「不在」することで記念碑の完成を可能にした。
最終的には美しく自然豊かな記念公園を楽しむ人々/コミュニティを見守る敷地の「シンボル」として新たな命を与えられ、街の「記憶」として存在し続けて行く。

クライストチャーチ・メモリアルガーデンの敷地は幾つかの強いジオメトリーによって定められている。
街はグリッド状のプランを基本とし、Avon川がインフラストラクチャーの直交性を遮る形で流れている。
敷地内ではこの斜線に平行する形で第二のグリッドを用いる。

メモリアルガーデンを構成するランドスケープやフォリーは第二のグリッドに基づいたジオメトリーにより生まれる。
焦点となる記念碑とその中庭のみが街のグリッドに基づき方位が決定されている。
ランドスケープとフォリーはそれぞれ違った性質を持ち、訪れる人々が様々な空間と雰囲気を体験できるようなプランニングを目指している。

同時に、記念碑の横にはフォーマルな式典を行える広場も隣接させている。

-lenga910

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